恐竜のはくぶつかん 東海大学自然史博物館 faq
Question 恐竜はなぜ絶滅したのですか?
Answer
恐竜がなぜ絶滅したかについては、地球の歴史の中でも大きな謎です。これについてはたくさんの仮説が提案されていますが、その真実はわかっていません。
最近流行した説では、白亜紀末に地球外の小惑星が地球に衝突して、そのために恐竜が絶滅したというものがあります。しかし、その説では他の生物が生き残っていることや、海の生物の絶滅や生き残りをすべて説明できません。また、生物の絶滅は地球の歴史の一瞬(数日〜数年)のできごとではなく、数十万年もかかって起きたできごとなので、衝突説とは時間的オーダがちがいすぎます。
恐竜の絶滅については、白亜紀末から新生代にかけての時代に生きていた生物の中で、絶滅したものと生き残ったもののちがいがなぜ起こったのかを考えることと、その時代の地球環境の変化を考える必要があります。絶滅したものと生き残った陸上の生物でいえば、恐竜や翼竜などは絶滅し、哺乳類や鳥類は生き残りました。生き残ったものと絶滅したものの大きなちがいは、恐竜のほとんどは大型の爬虫類で冷血(変温)動物であり、生き残ったものは温血(恒温)動物であり、心臓や血管系などの循環器系器官が恐竜よりすぐれたこと、羽毛や毛をもち、赤ちゃんの世話をする動物だったことです。
また、白亜紀後期からの地球環境の変化については、ジュラ紀後期から引き続く大規模な海面変化と太平洋をとりまく火山などのマグマ活動がありました。それによって、大気中には二酸化炭素が大量に放出されました。しかし、白亜紀後期から発展した光合成にすぐれた被子植物と海中の石灰質プランクトンにより、大気中の膨大な量の二酸化炭素が使われ、固定されました。
白亜紀の前のジュラ紀には世界中がどこでも温暖だったことが知られています。それは大気中に含まれる二酸化炭素の量が多く、地球温暖化のためだったと思われます。しかし、白亜紀後期になると二酸化炭素濃度は低下していきます。南極に大陸氷河がはりだしたのは新生代に入って数千年も後のことなので、気温は恐竜がすめないほど寒くはなかったと思われます。しかし、二酸化炭素の濃度の減少により、呼吸で大量の酸素を必要とする哺乳類や鳥類にとってはより適した大気環境になったと思われます。
恐竜の絶滅は数十万年もかかかって起こったできごとで、白亜紀末にはアンモナイトや古生代から生きのびてきた古い形質をもった生物も絶滅しています。これらの絶滅は、おそらく、それぞれの生物グループがもっている形質のちがいに、地球環境の大きな変化が大きく影響をおよぼしたためと考えられます。それによって、生態系に大きな変化が起きて、それぞれの生態系での位置(ニッチ)を保てないものが絶滅していったと思われます。
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Copyright (c) Social Education Center TOKAI University All rights reserved. 最終更新日:2004年02月14日